「U.S.A.」は「cha cha SING」である。

私には周期的におとずれるDA PUMPブームがありました。
流行っていた1997年~2003年ころにはあまり興味がなかったのに、ここ7~8年くらいで、何度も何度もブームがやってきました。
そのたびに動画を見ては、ライブがあったら行きたいなあとぼんやりと思っていて、やっとその日がやってきたのでした。

DA PUMPが待ちきれなくて、6月に彼らの妹分フェアリーズのライブを観に行って思ったのです。
想像していた100倍おしゃれだ!
私がふだん観ているハロプロとは、ちょっとちがう個性を感じました。
スキルフルで、おしゃれで、かっこよくて、スマート。
なるほどこういう世界があったのかと、ライジングプロの文化をそのときはじめて知りました。

DA PUMPも、スキルフルで、おしゃれで、かっこよくて、スマートで、且つ、かわいくておもしろかった。
言い換えるとたぶん、無敵
大前提すぎて忘れてたけど、ISSAの歌は本当にうますぎた。たぶん、私が見たことのある男の人のなかで一番歌がうまかった。
アカペラでほとんどマイクなしで歌った「Stay Together」で、ちょっと泣いてしまいました。うっとりしたし、パワーをもらいました。声がきれいだったな。

私の世代にとって、DA PUMPと言えば、ストリートの雰囲気なのにスーツ姿のイメージです。
オープニングの3ピースのスーツ衣装はすばらしかった! ハロメンは来られなかったとしても、衣装を作ってる人にちゃんと見ていて欲しかったくらいにすばらしかった。
「U.S.A.」のジャケットで着ている衣装のイメージをそのままに自然な形でスーツに仕立てていました。ジャケットを脱いでもキマるし、ベストの柄やタイのありなしなどのバリエも良かった。かなり計算されているし、メンバーの個性に合わせてシルエットやディテールまで、スタッフの愛が行き届いている。かっこいい。そして、おしゃれ。

これがCDジャケットの衣装。

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で、こっちがオープニングの3ピーススーツ。

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うかつにも、マス向けっていうのはちょっと野暮いものだと私は思っていたようです。
野暮くてわかりやすくしてあるからリーチが伸びて、いろんな人に届くんだと無意識のうちに思っていたフシがあります。
でも、ちがった。
マス向けだからと言って「こういうのがお好きでしょうか?」とやるのは絶対にちがうことなんだと、あらためて思いました。
DA PUMPというかライジングは、たぶん昔からずっと「俺についてこい」と言ってるんですね。
「俺についてきたら、俺にしか見せられない世界を見せてやるよ」って言ってみんなを引っぱってるんですよね。

ハロプロDA PUMPは「ダサかっこいい」ところが似てると言われていたけれど、そういうことじゃない。
「俺についてこい」って前を走っている姿が、たぶん似ているのだと思います。
モーニング娘。が一世を風靡したのも、DA PUMPがミリオンセールスを記録したのも、「みんなの好みは知らんが絶対にすごいもん見せてやるから俺についてこい」って姿がかっこよかったからだなと思いました。
だから、どっちにも、どんどんやりたいようにぶっちぎって欲しいし、それについていきたい。
ハロプロがダサいのは「クセ」という名の個性です)。

 

私は気づいていませんでした。
なんでアメリカなのか、なんでタイなのか、なんかよくわからないけどみんな半狂乱になって一緒に歌って踊る。

そうか、「U.S.A.」は「cha cha SING」だったのか!

ダブルアンコールでみんなで踊ったの、これ以上ないってくらいたのしくて、「おや?私はこれに似たのを知ってるぞ」とやっと気づいたのでした。


Berryz工房 cha cha SING

cha cha SING」(チャ・チャ・シング)は、Berryz工房29枚目のシングル。タイの大物人気歌手トンチャイ・メーキンタイのカバー曲。タイ人の友人によると「トンチャイ・メーキンタイは日本で言えば桑田佳祐のようなレジェンド」とのこと。

突然のカバー曲、なぜかタイ、クセの強いメロディとぶっ飛んだ歌詞。
カバーなのにこれぞハロプロだし、これぞBerryz。すべてを納得させる存在感と圧。
「Feelin' Good -It's PARADISE-」(好き好きパワーいい感じ)があって「ごきげんだぜっ! ~Nothing But Something~」(ずきゅーんどきゅーん胸打つ)があっての「U.S.A.」は、そんなに無茶でもないように思います。
そういう意味でも、「U.S.A.」はハロヲタにとって、ほとんどイコールで「cha cha SING」なのです。そりゃたのしいはずだ!

 

今回のライブで聴いてあらためていいなと思った2曲。


DA PUMP / SUMMER RIDER

「SUMMER RIDER」は2009年リリースの9人体制になってはじめてのシングルであり、KENがいるDA PUMPの最後の曲。人気のある曲だということを昨日知りました。

 


DA PUMP / New Position

「New Position」は今の7人体制になってはじめてのシングル。「U.S.A.」の1曲前ということになるけど、これが2014年。この曲でショッピングモールを回っていて、情報番組にちょこちょこ出ていました。そのときの動画がたくさんYoutubeにあって、観れば観るほどかっこいいです。

ライジングで働いていたという人から、社長は「楽曲のクオリティに対してもシビアだが、利益が出ないリリースはしないことでも有名」という話を聞いてからディスコグラフィー見ると感慨深い。
新生DA PUMPになってから10年なのに、2009年→2011年→2014年→2018年とシングルは4曲しか出していません。
次の曲は、m.c.A・Tがいいな、というかDA PUMPらしいぶっちぎった曲で勝負してほしい。私たちは、ただそれについていくだけだから。